出会い系詐欺サイトの誘導方法

近年、出会い系詐欺の手口や誘導方法は多岐に渡っており、2009年以降は出会い系サイトに関する詐欺被害の相談件数自体は減少しておりますが、そ れだけ手口が巧妙になり、本人が詐欺だと気が付かないケースや、そもそも後ろめたさなどから相談できずに泣き寝入りしているケースなどが増加してきている ものと考えられます。以前の手口は、出会い系詐欺の手口についてでもご紹介したとおり、出会い系サイトの登録や料金体系でのトラブルが多かったのですが、 昨今では出会ってからのトラブルが多発しており、例えば出会い系サイトを介して知り合った女性がさらに有料サイトへ誘導したり、その女性に求められて自身 の裸の半身の写真を送ったら、出会い系サイトの運営元から規約違反なので多額の賠償金を求められたなど、サクラと言われる工作員を使った詐欺行為が横行し ています。特に「あなたに興味がある」というような心理的に漬け込んだ手口で、何でも相手方(サクラ)の言うとおりに事を運ばせてしまい、気が付いた頃に はその女性(男性)とは連絡が取れなくなるという冷静に考えると詐欺行為の典型的なパターンではありますが、そのやりとりの過程では心理的にも舞い上がっ ておりますので、相手方の言われるがままお金を振込んでしまったり、有料サイトへ登録してしまったりするケースが後を絶ちません。

 

例えば、出会い系サイトで知り合った女性(男性)から

 

・メールアドレスを変えたので、こちらへ連絡して欲しい。
(こちらというのが有料サイトへの誘導、高額な会員登録費などを請求)

・一人で寂しいから写真を送って欲しい
(写真を送ると出会い系サイトの利用規約違反となり、違約金などを請求)

・芸能人とやり取りできるなどと称し有料サイトへ誘惑
(特に女性に対する詐欺手口、メールのやり取り1回○円などを請求される)

・知り合った女性(男性)から、身内が病気で手術費が必要などと持ちかけられる
(相手方に直接現金等を渡してしまい、その後連絡が取れなくなるケース)

 

fraud003近年では、詐欺と疑われないためにも多額の金額を一気に振込ませるのではなく、最初数ヶ月掛けて完全に信用させ、徐々にお金を振込ませるケースなども散見 されています。一方で「自宅や職場まで料金を回収に行く」などと言った恐怖心を煽る強制的な手口は少なくなって来ており、こうした方法で脅かされるような 場合はすぐに警察に被害届を出す必要がありますが、サクラなどの工作員を用いた詐欺は、人の心に上手く漬け込んで支配してしまうため、詐欺だと気付いても 後ろめたさがあって泣き寝入りしたり、警察でも取り合ってくれないなど、詐欺師としても好都合なのです。出会い系詐欺サイトを多くは、メールでのやり取り から始まりますが、そのメールの送信者が必ずしも女性であるとも限りませんし、女性であっても単にアルバイト登録をしているサクラである可能性も十分にあ ります。もしくは、自動的にメールを返信する自動発信プログラムだったケースも報告されています。そんな手口も知らずに、相手側と会いたい一心で利用料金 を次々と注ぎ込んでしまいます。

 

fraud004昨今では従来の出会い系サイトへの誘導のほか、「毎月○○万円を簡単に稼げる副業」などと謳った副業詐欺や、「金運が良くなる」「素敵な出会いが見込め る」などと占いサイトへ誘導し、そこから出会い系サイトへの誘導するケースや、占いそのものの利用料金としてポイントを購入させるケースなど、人の欲求を 上手く利用した誘導方法が後を絶ちません。例えば男性が騙されやすい典型的なケースとして、女性が書いているように見せかけている個人ブログで、表向きは 一般女性のブログであっても限定記事やプロフィールなど特定のページを閲覧するため必要となるパスワードを取得しようとメールアドレスなどを登録すると、 勝手に出会い系サイトに登録されたりするケースなどがあります。そうしたブログの特徴として、女性は顔写真入りで、記事の随所にも写真が掲載されているこ と。その写真は男性の下心をくすぐるような水着写真であったり、「彼氏にと分かれたばかりで寂しい」などと、いかにも出会えそうな甘い言葉で誘っているよ うに見せているのが特徴です。また、そうしたブログでは読者の共感を得るために「アニメやゲームが趣味」などと称して身近な存在をアピールし、言葉巧みに 誘導してきますので、くれぐれも安易にメールアドレスや電話番号などを入力したりすることのないようにしなければなりません。

 

 

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